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明治時代からの相撲が好きです。

昭和生まれ関取

白鵬36歳が引退。気づけば昭和生まれの関取も減った。平成生まれ関取が誕生したのは平成22九州の舛の山、高安。以来順調に増え平成23名古屋に高安が新入幕。千代の国が3人目の十両

23秋に舛の山入幕、千代嵐、飛翔富士、琴勇輝が十両

23九州旭日松十両

24初千代の国入幕

24春千代鳳十両

24名古屋 貴ノ岩十両

24秋 旭日松入幕 大喜鵬、慶天海十両

24九州 竜電十両

25初 琴勇輝入幕、

25夏 千代鳳、大喜鵬入幕、千代皇十両

25名古屋 遠藤、大砂嵐十両

25秋 高安新小結、遠藤入幕、照ノ富士、千代丸十両

と増加の一途。昭和生まれ入幕は28名古屋の北播磨十両は26名古屋の若乃島が最後となっている。平成29秋に過半数を超え幕内21人、十両17人に。秋場所現在昭和生まれは幕内に10人、十両に4人。近いうちに関取全体でも10人を切るだろう。最後の昭和生まれ関取は誰になるか。

白鵬の引退

とうとう白鵬が引退。平16夏の入幕から17年。平19年より毎年最低2度は優勝を重ねV45、年3回の優勝を15年続ける計算になり、15年間全盛期を維持したという評価になる。年間最多勝10回、特に9年連続の受賞で前人未到であろう。横綱在位14年、36歳での全勝などそれだけ白鵬一強の時代であったわけで稀勢の里日馬富士鶴竜など現在なら第一人者に相当する力士が数多く準優勝以下に甘んじたのは不運であった。朝青龍という数字上相撲史に残る力士と対峙した平成21年は86勝4敗ながら優勝3回という高レベル。力士個人の評価は周囲のレベルにも影響するが上位数人の最強時代だったのは間違いない。平成22年春~23年初は稀勢の里戦の2敗を挟み88勝2敗という前人未到の境地。今後双葉山の69連勝よりも達成困難であろう。

問題は年寄名跡だが一代年寄は事実上廃止となった現在、噂される間垣といった名跡を継承か。取得が遅れたのも一代年寄授与を前提にしていた訳で些か不満が残るはず。時津風双葉山)のように20年引退→22年理事のように引退即理事も不可能でしばらくは警備担当であろう。栃錦は引退翌年の36年勝負検査役→37年理事、鏡里も34年検査役→35年理事であったが。現行システムでは委員待遇年寄で年寄修行を積むより他ない。いろいろ野望はあるだろうが問題を起こさぬか。

5場所の成績

横綱大関といわれながら見合った成績を残してるのはわずか数力士だろう。

1場所の成績より2場所3場所で番付編成するのもありか。

横綱 白鵬 15勝0敗60休  (引退とか)

横綱 照ノ富士 62勝13敗

大関 貴景勝 33勝25敗17休

大関 正代 43勝32敗

関脇 朝の山 28勝14敗33休  (降下)

関脇 御嶽海 44勝31敗

関脇 明生  42勝33敗

今年5場所の成績。貴景勝の17休は苦闘を物語る。波が激しく横綱には厳しい。正代は大関で43勝32敗は一見合格点ともいえるが初場所の11勝が大きく効いている。4場所では32勝28敗の5割3分と辛うじて勝ち越しの成績。大関でこれはいかにもお粗末。3場所では25勝20敗で大関昇進目安の33勝にほど遠い。御嶽海は44勝で5割8分、関脇としては十分だが大関には一歩足りない。かつての逆鉾のようなものか。

照ノ富士177キロ、貴景勝163キロ(最高186キロ)、正代165キロ、御嶽海169キロは太り過ぎか。筋肉メインならわかるが体脂肪が多いだろう。稽古不足からか休場・ケガ人も多く単調な相撲が多い。白鵬の全盛期はスピードと技のキレが目立ったがそれに並ぶ相撲を一番でも見せる力士が思い当たらない。三賞の2人、大栄翔は鋭いはず押し、妙義龍は低い体勢から一気に出る相撲が身上。大栄翔は成績が安定すれば大関候補と思うが。

横綱と対戦

 

 

横綱初挑戦の力士を調査。46年弱で琴ノ若まで224人が横綱と最低1回は対戦している。明治23年夏~昭和50年秋までは496人であり年6場所制も大きいが急増。そのうち勝利ゼロは76人と思われ、以外にも勝利経験ある力士が多い。横綱初顔が量産されたのは平成5年、平成29年あたりが多く29年は千代の国、千代翔馬、大栄翔、北勝富士、宇良、輝、貴景勝、阿武咲と平成一桁生まれが急速に台頭した。この2年程は横綱不在も多く2年9月~3年7月までゼロ、名古屋で初挑戦が3人、秋も2人が横綱初対戦となった。来場所は志摩ノ海に可能性があるかどうか。

 

 

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照ノ富士優勝

場所前の予想どうり照ノ富士が優勝。15日間で抵抗したのは2敗をつけた2人以外に霧馬山、玉鷲ぐらいだったか。最後の大関2番はお粗末。貴景勝は中盤から復調し照戦もあえて中に入って投げを打つなど勝負に行ったようにも見えるが身長差はどうにもしがたい。正代は浮き上がり片足立ちになる癖が抜けず体格以上に軽い相撲が目立った。太刀山から始まり9人目の新横綱優勝だが上位陣の顔触れ・力量は比較できない。

気を吐いたのは優勝以来しぼんでいた大栄翔、技能が光るベテラン妙義龍あたりか。明生、霧馬山も内容はよかったが終盤の変化相撲がイメージダウン。終盤3敗に残った遠藤、隠岐の海らも特別より相撲ではなく星争いでの混戦といったイメージ。豊昇龍、琴ノ若といった期待の若手、小結~平幕上位は休場も多く不調で合った。

 

2020年の十両以下年間6場所勝ち越しと2021年

2020年に十両以下で年6場所勝ち越したのは8人であった。

この中で優勝ありは春の十両琴勝峰、序二段出羽ノ龍。

大勝ちをすると番付が大きく上昇し大負けすることが多い。幕下以下の7人は4勝~5勝で10~20枚前後小刻みに番付上昇してるのが特徴である。

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琴勝峰は入幕以降も勢いを保ち上位まで行ったが、この好調が嘘のように2021年から全場所負け越しである。貴健斗は1月も筆頭で5勝、好調を維持し十両昇進と明暗分かれる。

中園は4枚目で迎えた1月は3勝5敗、村田は勝ち越し、期待の17歳幕下吉井も1月は勝ち越したがそれ以降壁に当たっている。

 

大関の年間勝ち越し

大関の年6場所勝ち越しが減っている。年6場所制以後の大関より

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北葉山、貴ノ花、琴風、北天佑貴ノ浪が5回達成しいずれも横綱一歩手前のA級大関といえる。琴風、北天佑貴ノ浪は4年連続。特に琴風は引退前年までの連続でけがによる引退が惜しまれる。

大受、魁傑、増位山、霧島は0回と大関としてやはり物足りない。

貴ノ花琴欧州はスピード出世を示すように下位で2回記録。魁皇は平7~平21まで5回。連続してる記録が多い中、ばらけてるのがピークの長さを示すが21年は全場所8勝の珍記録(46年の前の山が9勝1回、8勝5回)。

朝潮は4回だがそのうち最後の2年は最高9勝止まりと記録に比して勝ちと印象は薄い。

昇進前後年の達成が多いが異色が陥落後の雅山で24歳で大関陥落とはいえ達成は珍しい。

現役の照ノ富士は平25、27、令2と3回達成してるが高安、栃ノ心貴景勝、朝乃山、正代は経験なし。怪我の多さが要因だが近年の大関の地位低下の一端といえる。